鉄筋コンクリートの躯体からできた壁は、構造上の制限により簡単に取り除いたり加工することは難しい。当然シェオフィス用に作った新築のオフィスならプランは容易であろう。
制限があることで、不便な導線を解消しようとアイデアをひねり出す。だからこそおもしろいアイデアが生まれたり、完成後にその形状を紐解いた時に感動が生まれる。
ゾーニングしたプランには必ずと言っていいほど構造上の問題がジェンガのように積み重なっている。
その積み木の問題を一つずつ引っこ抜いては積み重ね安定させていく作業との戦いだ。
完成した時にはその苦労は覆い隠され何事もなかったように佇んでいる。だからこそデザインすることの楽しさや、感動が生まれる。
また、この建築を使う人のモチベーション、将来の展望を考察するにふさわしいスペースになることを願う。
フロントを見る
カフェの一部を切り取ったようなカウンターでは、これまでの”受付”というかしこまった雰囲気を少しでも取り払いたかった。
訪問者が高い目線で受付を見下ろすような視線の関係ではなく、はいカウンターに座った者と、訪問者が同じ視点で言葉を交わす仕掛けとした。
カウンター腰には荷物を置くスペースをアイコン化し、言葉が通じなくても気配りを感じさせるものとし、随所にその要素を散りばめる。
エントランスを見る
エレベーターを降りると目に飛び込んでくるのはルーバー状に吊るされた力強いひねりを加えたロープがある。
ロープにはシェアオフィスのカンパニーネームが書いてあり、アイキャッチとなる。
パーテーション裏には奥行き感を損なうことなくメンバーが共有できるテラス席垣間見える。
沖縄の風を感じながら妄想にふけたり、打ち合わせができるスペースとなっている。
レストルーム-01を見る
既存水廻りのスペースの改修となったレストルームは男女ごとにカラーを設定し、素材感を出しながらモダンなデザインとする。