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広いのに狭い間取りの謎

 間取りを見ているだけでワクワクする方いますよね。でもせっかくマンションを買ったのに家具のレイアウトがワンパターンになっていたり、なんとなく狭く感じるのは家具のチョイスのせいにしていませんか?

日々部屋のレイアウトを見ている我々設計者では当たり前のことなのですが、意外と見落としがちなのが ” 家具の模様替えについて “

これから住宅のリノベーション、購入をお考えの方は是非頭の片隅に置いておくのも良いでしょう。

下の平面図は一見広く見えて理想の部屋と感じる方もいるかもしれません。

しかし大きな落とし穴に気づきませんか?

 

70㎡程度の部屋ですが、あなたはリビングに何パターンの模様替えが思いつきますか?

私は使い勝手を考慮するとあと2パターンくらいしか無いように感じます。

決して狭くは無いのですが動線を省くと有効に使えるスペースは6畳程度であることに気づきます。

※赤のマーカー部分は動線を示します。

赤い部分は開口部に面していて人が歩き回る部分なので、家具が置きづらいエリアになります。

ではどうしたらもっとこの赤いエリアを減らすことができるでしょうか。

リビングと洋室を繋ぐ間仕切り扉をなくすことで大幅に赤い部分を減らすことができ、家具を置けるスペースが格段に広がりましたね。

この部屋の場合、間仕切りの開口部を最小限にして壁の量を増やしたので、リビングと繋げることができなくなりましたが、どれだけ壁面があるかどうかでレイアウトに影響するかをあらわしています。

今回はスタンダードな間取りでしたが、広さや部屋数にとらわれると使いづらい部屋に住み続けなければならなくなります。飽きはどんな家にも必ずやってきます。気分を変えれるとしたら間取りではなく家具の配置しかありません。

僕たちが考えるリノベーションは一度スケルトンから始めて予算に合わせた思い通りの間取りを可能にし、模様替えを楽しめる部屋作りを心がけています。